Orbi Yokohama

Orbi Yokohama：横浜みなとみらいに咲いた、そして散ったエンターテインメント施設

2013年8月、横浜みなとみらいの商業施設MARK IS みなとみらいに、「大自然超体感ミュージアム」をコンセプトとしたエンターテインメント施設「Orbi Yokohama」が誕生しました。セガとBBCワールドワイドの共同プロジェクトとして始まったOrbiは、“Orb”（球体）と“Orbit”（軌道）を組み合わせた造語で、地球をイメージしています。BBC EARTHの協力のもと、迫力ある映像とセガの最新技術を融合させた、五感を刺激する没入型体験を提供していました。

順風満帆なスタートと進化

開業当初から高い人気を誇り、初年度目標来場者数50万人を1ヶ月で達成するなど、大きな成功を収めました。2018年には「動物とふれあえる屋内型パーク」としてリニューアル。動物との触れ合いを強化した新コンテンツや期間限定イベントなどを導入し、さらに魅力的な施設へと進化を遂げました。200万人以上の来場者を記録するなど、横浜のランドマーク的存在として確固たる地位を築いていました。

閉館の影とその後

しかし、2020年10月、新型コロナウイルスの影響もあり、年内での閉館が発表されました。7年以上にわたる歴史に幕を閉じ、同年12月31日、Orbi Yokohamaは閉鎖されました。閉館前には「オービィ横浜 グランドフィナーレ〜7年分の感謝と恩返し〜」と題したイベントを開催。様々な企画で来場者への感謝を伝えました。閉館後の跡地には、一時的に屋内型アニマルテーマパーク「Moff animal world」が出店した後、2024年4月にはローソン・ユナイテッドシネマが運営するシネマコンプレックスが開業しています。

国内外への展開と運営

Orbi Yokohamaは、成功を収めたことから、国内外へのフランチャイズ展開も計画されました。2016年には大阪、2017年にはドバイにOrbiの施設がオープンしましたが、それぞれ数年後に閉鎖されています。運営面では、セガサミーグループの再編に伴い、運営会社が変更されました。当初はセガ・ライブクリエイションが運営していましたが、その後セガホールディングス（現セガグループ）に移管されました。一方、大阪とドバイの施設は、それぞれの地域のパートナー企業とのライセンス契約の下で運営されていました。

多彩な館内施設とエキシビション

Orbi Yokohamaの最大の魅力は、その多様なエキシビションでした。巨大スクリーンと特殊効果を駆使した「シアター23.4」では、BBC EARTH制作の高画質映像が上映されていました。他にも、様々な動物と触れ合える「アニマルコンテンツ」（アニマルスタジオ、アニマルガーデン、キャットパラダイス、アニマルヴィレッジなど）、極寒体験や4Dシアターなど、五感を刺激する様々な展示がありました。

シアター23.4：大自然の迫力と臨場感

シアター23.4は、幅40m、高さ8mの日本最大級のスクリーンを備え、立体音響、振動、風、霧、匂いなどを組み合わせた演出で、圧倒的な臨場感を生み出していました。上映作品は定期的に更新されており、来場者は毎回新しい体験を楽しむことができました。

アニマルコンテンツ：動物たちとの出会い

リニューアル後、強化されたのがアニマルコンテンツです。ミーアキャットやカピバラ、シマ[[リス]]、猫など、様々な動物たちと直接触れ合うことができ、その生態を間近で観察することができました。これらのエリアは、来場者にとって特に人気の高いスポットでした。

その他のエキシビション：多様な体験

そのほかにも、「地球飛行」「4Dシアター」「極寒体験」「キッズプレイグラウンド」など、テーマの異なるエキシビションが多数ありました。また、定期的に期間限定のイベントも開催され、来場者を楽しませていました。

ショップ、カフェ、その他のサービス

Orbi Yokohamaには、Orbiオリジナルグッズを販売するショップや、軽食やドリンクを提供するカフェなどもありました。カフェでは、地球をイメージした「ブルーバーガー」など、オリジナルメニューも提供されていました。また、館内ではリストバンドを使用し、写真撮影サービスや、撮影した写真の閲覧・購入サービスなども提供していました。

Orbi Yokohamaの遺産

Orbi Yokohamaは、その短い期間ながらも、多くの来場者に感動と記憶を与えました。閉館後も、その技術やノウハウは、今後のエンターテインメント施設の発展に貢献していくことでしょう。 Orbi Yokohamaは、日本のエンターテインメント業界における一つの重要な足跡として、記憶に刻まれています。

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